私たちは日々、仕事やプライベートで何かを「説明する」場面に直面します。プレゼンでアイデアを伝えるとき、友達に新しい概念を説明するとき、上司に報告するときなど、「言語化」の巧拙が結果に大きく影響することは多いでしょう。では、なぜ「言語化が上手い人」はうまく説明ができるのか? その秘密を紐解いてみると、頭の中で行われる思考プロセスに特徴があることがわかります。
今回は「言語化が上手い人の頭の中8選」と題して、8つの視点から解説していきます。あなた自身の説明力アップや、周りの理解を助けるコミュニケーション向上につながるヒントになれば幸いです。
1. 知識を構造的に理解する
「言語化が上手い人」は、単に知識を集めるだけでなく、構造的に理解しています。これは、知識や情報を“図式化”しながら把握しているイメージです。
たとえば「○○は△△に分類される」「この概念は複数の要素から成り立つ」というように、一つひとつの要素を点とすると、それらがどのように繋がっているかを体系的にまとめているのです。
- ポイント:
- マインドマップや表を使って情報を整理してみる。
- 視覚化することで知識の構造が見えやすくなる。
2. 例え話が上手い
次に、「言語化が上手い人」は例え話を活用して、相手の理解をスムーズにします。専門用語を多用すると話がわかりにくくなる場合がありますが、適切な比喩を用いるとイメージしやすくなり、相手の脳内に絵が浮かぶようになります。
- ポイント:
- 何かを説明するときは日常的な例や身近なモノを用いる。
- 「それはまるで〇〇のようだ」という構文を意識して使う。
3. 相手の脳内を想像できる
「言語化」がうまい人は、相手がどんな知識・背景を持っていて、どんな理解度なのかを想像する力に長けています。
たとえば、初学者には専門用語を控えめにして基本から丁寧に伝える必要がありますし、ある程度背景知識がある人には核心を端的に伝えたほうがわかりやすい。そうした相手に合わせた説明を瞬時に判断できるのが特徴です。
- ポイント:
- 説明の前に相手の状況・前提知識を確認する。
- 「わかりやすい?」など、適宜フィードバックを求める。
4. 抽象と具体を操れる
説明をわかりにくくしてしまう原因のひとつに、「抽象的すぎる」「具体例が足りない」が挙げられます。そこで、「言語化が上手い人」は抽象的な概念と具体例をバランスよく行き来します。
- 抽象レベル: 「このサービスはユーザー満足度向上に寄与する」
- 具体レベル: 「たとえば、アンケートフォームを簡略化してユーザーが回答しやすくなる」
このように抽象→具体→抽象…と行ったり来たりすることで、相手の理解をスムーズに促します。
- ポイント:
- 具体例を出したら、そのあと再度抽象的にまとめる。
- 結論→具体例→結論、の構造を意識する。
5. 前提や定義を揃える
議論や説明が噛み合わなくなるとき、多くは前提や定義のズレが原因です。「言語化が上手い人」は、話の最初に「この用語の定義はこうしますね」「今回の話で想定している前提はこれです」と、土台を揃えることを意識します。
- ポイント:
- 初めて使う専門用語や固有名詞は簡単に定義をつける。
- 重要な前提は共有し、相手と同じテーブルに立つ。
6. 主観と客観を区別できる
「言語化が上手い人」は、自分の意見(主観)と事実(客観)をきちんと切り分けています。たとえば「これは事実として○○だが、私自身の意見としては△△です」といったように、どこからどこまでが事実で、どこからどこまでが自分の感想・価値観なのかをはっきり示せます。
- ポイント:
- 「私の印象では」「実際のデータでは」など区別できる言葉を使う。
- 根拠となる情報源がある場合はなるべく明示する。
7. 情報の優先順位付けが判断できる
相手に伝えるべき情報には重要度の差があります。たとえば、プレゼンやレポートで長々と背景説明をしてしまい、本題が埋もれてしまうこともあるでしょう。言語化が上手い人は、必要な情報を優先順位で整理し、要点を先に持ってきて、それを補強する追加情報をあとから補足するスタイルをとります。
- ポイント:
- 結論から先に述べる「結論ファースト」の話し方を心がける。
- 余談は本題から逸れていないか確認してから加える。
8. ポイントや本質を掴むのが早い
最後は、言語化の巧拙に限らず、コミュニケーション全般における大切な力。ポイントや本質を掴むのが早い人は、話の核となる部分をしっかりと捉え、そこから説明を構築するため、自然と説明に無駄がありません。物事の背景知識や構造的理解が十分にあると、本質を見抜くのもスピーディになります。
- ポイント:
- 「この話でいちばん大事なことは何か?」と常に自分に問いかける。
- 一度アウトプットした後で「もっと要点を絞れるか?」を再チェックする。
まとめ
言語化が上手い人の頭の中には、いくつかの共通した思考プロセスがあります。知識を構造的にとらえ、相手に合わせた表現や情報の順序を工夫し、客観的視点と主観的視点を使い分ける。このような積み重ねが、わかりやすい「言葉選び」や「伝え方」へとつながっていきます。
- 今回の8つの特徴のポイントおさらい
- 構造的に理解している
- 例え話がうまい
- 相手の知識レベル・背景を想像できる
- 抽象と具体を行き来する
- 前提や定義を揃える
- 主観と客観を区別する
- 情報の優先順位付けを行う
- ポイントや本質を素早く掴む
いきなりすべてを完璧にこなすのは難しいかもしれませんが、意識を向けるだけでも説明の質が大きく変わってきます。まずはご自身の得意な部分から実践してみたり、逆に苦手だと思う部分を意識的にトレーニングしてみると、日々のコミュニケーションがより円滑になるでしょう。
あなたもぜひ、これらのポイントを日常の会話・プレゼン・レポートなどに取り入れてみてください。思考の整理がスムーズになるとともに、コミュニケーションがより豊かになるはずです。


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