井上肇著『僕が1億円を貯められた方法』を解説
こんにちは。今回は井上肇(いのうえ・はじめ)先生の著書である
**『僕が1億円を貯められた方法』**をもとに、平凡なサラリーマンでも挑戦できる「確実にお金を増やす方法」について解説していきます。
1. 会社は守ってくれない
井上さんはもともと食品会社で営業をしていたごく普通のサラリーマンでした。ある日、夜遅くまで残業した帰りに自動車事故に遭い、病院のベッドで身動きできない状態になってしまいます。追い打ちをかけるように、会社からリストラを言い渡されることに――。
「会社が何とか助けてくれるだろう」
そんな期待は、平凡なサラリーマンには通用しなかった。
この経験から井上さんは「何のために働くのか?」を深く考えるようになります。そして導き出した答えが、
「自分のやることを、自分で決められる人間になりたい」
「会社に依存しない、自力で稼ぐ力を身につけたい」
ということ。事故やリストラのような予想外の事態が起こったときに頼りになるのは、結局**「自分を助けるだけのお金」**でした。これが井上さんの人生を大きく変える第一歩になったのです。
2. 自分の“向き・不向き”を見極める
体を壊したことで肉体労働が難しくなった井上さんは、「動かなくても稼げる方法」を模索します。まず挑戦したのがデイトレード。その日の株価の動きを見て、何度も売買を繰り返す投資手法です。
- 最初は好調:100万円の運用資金を4ヶ月で200万円に増やす
- その後は大失敗:わずか3週間で資金がほぼゼロに
続いてチャレンジしたのがアフィリエイト。ブログやウェブサイトを使って商品を紹介し、紹介手数料を得るビジネスですが、2ヶ月間ブログを書き続けても読者は10人ほど。しかも文章を書くのが苦痛だった井上さんは挫折してしまいます。
こうした経験から気づいたのは、**「お金を稼ぐには自分に合ったやり方でないと続かない」**ということ。どんなに稼げる手法でも、自分の性格や適性に合わなければ壁にぶつかったときに諦めてしまうのです。
3. お金がなければ挑戦できない
では、なぜ井上さんはデイトレードで100万円負ける、アフィリエイトで2~3ヶ月収入ゼロといった挑戦を続けられたのでしょうか? その裏には、井上さんが大学生の頃からコツコツ貯めてきた2000万円超の貯金がありました。
「お金があったからこそ、試行錯誤や勉強する時間が取れた」
「挑戦してダメなら次に行ける余裕があった」
というわけです。つまり、
「お金がなければ、新しいことに挑戦する余裕すら生まれない」
という厳しい現実。井上さんが大学時代から続けていた“ある投資法”こそ、本書で一番伝えたい肝となる部分です。
4. 人生最大の発見:「世界経済に投資せよ」
大学3年生のとき、井上さんは世界の人口が66億人を超えたという記事を目にします。そこには
「人口の増加に伴って、世界のGDP(経済規模)も伸び続けている」
という情報がありました。
◇ 人口が増えれば経済は膨らむ
- 人が増えると、食料や日用品など物がたくさん売れる
- 需要が増えると、企業は売上を伸ばし、給料も上がる
- 給料が上がると消費がさらに増える
この好循環によって、世界全体の経済は拡大していきます。

実際に、
- 1985年:人口48億人/世界GDP 13兆ドル
- 2005年:人口66億人/世界GDP 47兆ドル
およそ20年で、世界のGDPは3.6倍に増えました。さらに2050年には人口100億人が見込まれています。つまり、
「世界経済は今後も“長期的には”伸びていく可能性が高い」
「ならば世界全体に投資すれば、時間をかけてお金が増えていく」
と考えたのです。
5. 給料から“元手”を作り、投資に使う
そこで井上さんが実践したのは、「手取り20万円のうち、10万円で生活し、残り10万円を投資に回す」というシンプルな方法でした。要は徹底した節約+投資です。
- 無駄な出費を徹底的にカット
- 家賃や保険、公共料金などを見直し、極限まで生活コストを下げる
- 余った分を毎月、世界経済へ投資する

ここまでストイックになれない…という人は、収入の1割や2割でもOK。
**「バビロンの大富豪」**などの古典的なお金の本でも言われるとおり、
“稼いだお金の一部を必ず貯蓄・投資に回す”
ことが、最も堅実に資産を増やす秘訣なのです。
6. 具体的には「世界経済セット」を買う
◇ 投資信託で全世界にまるっと投資
井上さんが選んだのは、**「投資信託」**という金融商品。「世界経済セット」と呼ばれるような
- 日本の株
- アメリカの株
- ヨーロッパや新興国の株
など、世界各国の株式がパッケージされているものを毎月コツコツ積み立てしていきました。有名なファンドの例としては、
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- SBI・Vシリーズの全世界株式
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド
など、さまざまなタイプが存在します。井上さんが買ったのは「世界経済インデックスファンド」ですが、これらは月100円から投資できるものもあるので、資金が少なくても大丈夫。
◇ 一番大事なのは「退屈で地味」なくらいがちょうどいい
全世界に投資すると、日々株価のチェックをする必要もなく、短期での大暴騰・大暴落に一喜一憂することもありません。いわゆる「ギャンブル的な面白さ」には欠けるので、刺激は少ない。しかし、何もしないでほったらかすだけで、2050年頃の人口増加に伴う経済成長の恩恵を少しずつ享受できるわけです。
実際に井上さんは、この方法によって
- 2013年には資産2000万円
- 2019年には3600万円
と、着実に増やしていきました。
7. 投資を始めるうえでの3つのルール
井上さんは、「投資を継続するうえで、次の3つを守ると良い」と提案しています。
- 毎月1日に運用成績を記録する
- 例えば100万円を投資していたら、1ヶ月後にどう増減しているかメモを取る。
- 少しでも増えている実感があれば、「このやり方は間違っていない」と自信をもてる。
- 損益(利益)が+20%になったら売る
- 100万円が120万円になったら、ひとまず売却して利益を確定させる。
- 「いつ売るか分からない」状態にしないことで、迷いをなくす。
- 売却したお金を10年分に分割し、再度積み立てる
- 例:100万円が120万円になって+20万円の利益が出たら、合計120万円を手元に戻す。
- 120万円を“10年分=120ヶ月”に分けると、1ヶ月あたり1万円。
- これを毎月の積立額に上乗せして、また世界経済にコツコツ投資していく。
そうすれば、雪だるま式に資産が膨らんでいくというわけです。

8. 投資を始める際の注意点
◇ まずは証券口座を作る
- SBI証券や楽天証券など、使いやすいネット証券が多数
- 開設に維持費は基本的にかからないので、まずは口座だけでも開いてみる
◇ 失ってもいい金額から始める
- いきなり大金を投じる必要はなし。
- 100円~1000円単位でも購入できる投資信託があるので、小さくスタートしてみると安心。
◇ NISA口座(つみたてNISA)を利用する
- **利益に対する税金(約20%)**が非課税になる制度
- 毎年一定額まで投資可能。長期積立には非常にメリットが大きい
- 非課税期間・対象銘柄などのルールもあるので、詳細は金融庁や証券会社のサイトを確認
9. まとめ
- 会社は守ってくれない
→ 自力で稼ぐ術が必要 - 自分の向き不向きを見極める
→ 稼ぎ方にも相性がある - お金がなければ挑戦できない
→ だからこそ、コツコツ貯蓄・投資が重要 - 世界経済に投資せよ
→ 人口増加に伴う経済成長を味方につける - 節約+毎月積み立て
→ 生活費を見直し、収入の1~2割を投資に回す - 投資の3ルール
- 月1回、運用成績を記録する
- +20%になったら売却
- 売却益を再び投資に回す

この方法なら、派手さはないけれどリスクを抑えながら確実に資産を増やすことができます。井上さんが実際に1億円を貯めた背景には、この「世界経済にコツコツ投資する」というシンプルな習慣がありました。
おわりに:投資は“ギャンブル”ではない
投資というと「怖い」「怪しい」と感じる方も多いかもしれませんが、それは“短期で大金を狙う投機”をイメージしているからかもしれません。井上さんが進めるのは**“世界の人口増・GDP増”という長期的な成長を味方につける投資**。一発逆転の夢は見づらいですが、失敗リスクを極力減らして、じわじわ資産を育てるやり方です。
- ローンでマイホームを買う前に、まずは元手を作る
- 支出を減らして、収入の一部を自動的に投資信託に回す
- ルールを決めて、淡々と積み立て継続
この3ステップを守るだけで、数年・数十年後に大きなアドバンテージを得ることは間違いありません。もし投資に興味があったけど怖くて手を出せなかったという方は、ぜひ少額からスタートしてみてはいかがでしょうか?
「何を」「どれくらい」「いつまで続けるか」を決めておけば、どんな平凡なサラリーマンでも1億円への道が開けるかもしれませんよ。
以上、**『僕が1億円を貯められた方法』**の解説でした。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!



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